太陽

 逆風と順風のどちらが好きかと問われれば、自転車乗りとカヌー乗りの大半は順風と答えるに違いないが、逆光と順光のどちらが好きかと問われれば、写真を撮る人たちは半々くらいに分かれそうだ。眩し過ぎて見えなくなるほどの明るさを欲しているかどうかなんて単純な話でもないけれど、フレアとかゴーストが出てもいいから画面に強い光源を入れていたいと思えるかどうか、つまり、太陽そのものに執着するかしないかってことは、割と重要な気がする。僕が太陽について記憶しているのは、表面温度が六千度、核融合の起きている中心核では千五百万度、コロナは百万度、光が地球に届くまでは八分十九秒という数字だけでしかないから、なんてつまらない人間なんだろうな、と悲しくなったりもするが、それでも見続けている。

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