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 部屋に引き籠もりがちな自分を連れ廻してくれる道具として重宝しているのが自転車とカメラなんだけど幾ら頑張っても外に出たくない日はあって、そんなときは部屋に転がっているつまらないものを撮ったり、僕自身が部屋に転がって、つまらないものになって遊んだりする。見上げた天井に散在する染みが雨漏りによるのか、それとも毎日が大運動会な鼠のおしっこか何かによるのか判別はできないけれど、どちらにしてもいつか天井が腐り落ちてくるのではと一応は気にかけていて、しかしいっこうに腐り落ちる気配はないし、部屋に越してまもなく一年になるというのに未だ鼠の姿を直接見てはおらず、じつのところ天井裏ではしゃぐ小動物が鼠という確証もなく、高野文子や佐藤さとる作品にあったコロボックルのようなものかもしれないが、そういえば僕が佐藤さとるの本を読んだのは現在の半分くらいの年齢のときで、思えば遠くへ来たものだな、と感慨に耽ったりはべつにしない。まだ僕は若い。

 ねずみ年に生まれたから今年は年男、と言いたいのだが、どうにも紛らわしく、つい鼠男と言いそうになる。鼠男を一文字で表すと舅になりそうだなと思うが、日本中の舅に怒られるので止めておこう。いつか僕が舅になったときには、思えば遠くへ来たものだな、と感慨に耽ったりはするかもしれない。

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