北海道旅行記 #820061004


予算を使い果たして帰宅の途についた。米と鯖缶で過ごした一ヶ月、時々入る食堂では注文してないものが出てきて、苫小牧では烏賊の唐揚げと茹でトウキビ、雨と濃霧の日勝峠では温かな牛乳、これらをなんだか素っ気ない表情で出されると嬉しいのか傷ついたのか判らない感情になる。ただともかく旨かった。
妙な意味での向上心なのか峠越えが好きになって、毎時七キロの速度で登り、雨でいつスリップするか判らない道路を五十キロ超で駆け下りる。旅行中の睡眠は五時間から七時間程度で、どこから体力が涌いていたのやら、と思うけれど、そういえば道路を主とした視界は疲れ眼のせいか黄色に霞んでいた気はする。いや、レンズに付けてたY2フィルターのせいか。
実家に着いた翌日にはもう安全帯を腰に着けて高所作業のバイトをしていた。九月に自宅へ帰ると新聞配達を始め、毎朝一時半に出勤、六時に退勤、九時から十八時まで学校、十九時に就寝というような生活になった。それは今も続いていて、暇を見つけて本を読み、根菜と納豆に偏った食事を作り、一応は生活しているけれど目的を見失うときも時々あった。人はこんなに働く必要は無いように思われる。現在はソローの『森の生活』を岩波文庫で読んでいて尚更そう思う。矛盾を感じつつパソコンの壁紙をDalton Highwayに替えた。
この記事へのコメント、トラックバック