北海道旅行記 #720060817


長さ三十キロメートルの砂嘴、野付半島の中程まで走った。サイトに「トンボロ」(陸繋砂州)と名付けたように僕は砂州や砂嘴のたぐいが好きで、ゆえに野付を目的地と定めて一年間を過ごしてきたといっても差し支えない。半島の先端にはかつてキラクと呼ばれる歓楽街が在り、武家屋敷が並び、遊郭や鍛冶屋までが在ったという伝承がある。出漁基地が在ったことは確かだが、他はフィクションである説が強いらしい。実際、遠浅の海に砂礫が堆積しただけの土地にそれらが在ったとは信じがたく、現在も相当の速さで半島の形状が変わりつつある。
ちょうどこのときに漁船拿捕の事件があり、国後島の古釜布に連行されていったのだけど、海峡の対岸にある標津町にいた僕は、ラジオのNHKニュースを聴きながらバターピーナツを食べていたりした。トリスのポケット瓶もぐいぐい飲んでた。
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